こちらは天然のルビーに、透明度と耐久性を改善する目的で鉛ガラスを浸み込ませた“含浸処理ルビー”となります。

“鉛ガラス含浸処理”というのは、フラクスチャー(割れ目)やキズが多いルビーの原石に対し、見た目と強度の改善を図る為に鉛ガラスを浸透させる処理のことをいいます。

この処理は決して人造石とか偽物といった類いのものではなく、ルビーに対して行う人工処理(トリートメント)の中ではごく一般的なものです。

価格が数万円程度で見た目が綺麗なルビーには、ほぼ全てにこの処理が施されているといっても過言ではありません。

逆に上質にも関わらず人工処理を施していないルビーとなると、希少性が一気に跳ね上がり価格も驚くほどの高値で取引されています。

そのためよほど予算に余裕のある方や石に資産的価値を求める方以外は、なかなか気軽には楽しめないというのが無処理ルビーの世界です。

そんな中で、含浸ルビーは無処理ルビーの数十分の一～数百分の一程度の価格で入手できるうえに、無処理では難しい大きなサイズも手軽に楽しめるというメリットがあります。

耐久性の面で特定の薬品に対しては無処理より劣るとも言われていますが、あくまで特殊な酸液などに浸けたときの話ですので、通常の使用方法ではそこまで気にする必要はないかと思います。

もちろん処理は無いに越したことはないのですが、個人的にはそのせいで経済的に無理をしてしまったり入手そのものを諦めてしまうよりかは、含浸だとしても宝石の女王と言われるルビーの美しさに実際に触れられることの方が遥かに利点ではないかと思います。

こちらのお品は9ctオーバーという大きめサイズに加え、ピンク寄りの鮮やかな色合いがとても華やかな印象のピースです。

含浸とはいえ上質なルビーは本当に魅力を秘めた美しさですので、ぜひこの機会にご体感されてみてください！

下記Instagram内に動画をアップしましたので、そちらもあわせてご覧ください。

産地：アフリカ
縦：約14mm　横：約11mm　厚さ：約6mm
重量：約9.22ct